ピッツバーグ大学の経営学教授マーク・マー氏は8月12日に分析を公表し、22日に広く取り上げられた。米国上場企業の5年分のデータが土台である。Glassdoorの数百万件の従業員レビュー、数千件の企業財務報告、数百件のAI投資および人員削減の発表、そして約1万件の決算説明会の記録だ。彼はまず別の調査結果を軸に据える。アトランタ連邦準備銀行の調査によれば、経営層のおよそ90パーセントが、自社ではAIによる生産性向上はまだ起きていないと答えている。居心地が悪いのは彼自身の結果のほうだ。企業がAI投資を発表する頻度が高いほど、AIを理由とする人員削減の発表も増える。株式市場はほとんど反応しない。AI絡みの人員削減発表の前後の平均リターンはほぼゼロである。社内では、従業員レビューのうちAIに関する記述が、そのレビュー全体の調子より明らかに否定的で、理由は雇用不安、研修の不足、AIに関する指導力の欠如だ。そして成立している関連は、従業員のAIへの前向きな感情と企業の生産性の高さのあいだにある。経営層の楽観には、そうした関連は見られなかった。